【保存版】美容室の面貸しは税務処理が大変!面貸しでの税務処理を徹底解説

美容師の面貸しはフリーランスの働き方の1つとして年々利用者が増えていますが、利用する際に注意したいのが税金の処理です。
個人事業主としてフリーランスで働く場合、大切になる税務処理ですが面貸しで働く際も必須になります。
また、美容師側だけでなくサロン側も美容室での収入とは別個に考える必要があります。

税務処理は間違って行っていたり、面倒くさいと放っておくと後々トラブルに繋がるので注意が必要です。
そこで今回は、美容室での税務処理について美容師側・サロン側からまとめて解説します。

【確定申告・勘定科目】面貸しはサロン側・美容師側の税務処理が大変?

面貸しはサロン側・美容師側の税務処理が大変な理由についてくわしく説明します。

美容室の面貸しの税金ってどうすればいいの?

基本的に仕事をすると発生するのが報酬ですが、報酬には外注費と給与があります。
面貸しの場合、雇用契約を結んでいるわけではないため発生するのは外注費です。
給与も外注費も経費計上できるため、法人税の計算に違いはありません。
2つの違いは支払いに消費税が含まれているかどうかです。
外注費は消費税の仕入税額控除の対象になるため源泉徴収の必要がありません。
支払った金額に消費税が含まれるため、給与に比べて消費税が減ります。

外注費は事業所得となり、サロン側には源泉徴収義務はありません。
そのため、面貸しで働く美容師は一年間分の収入と経費をまとめて自分で確定申告書を提出する義務が発生します。

面貸しの勘定科目は?サロン側・美容師側から解説

勘定科目とは費用や収益が発生する際に、分かりやすく記録するのに必要な項目のことです。
税務処理をする際に何にいくら使ったのかを計算しやすくなるため、経営者やフリーランスで働く人は覚えておくと便利です。

基本的には資産・負債・純資産・収益・費用の5つのグループに分けられます。
グループごとに勘定科目が変わってくるのですが、美容室側が面貸しを仕分ける場合は賃借料収入になる事が多いです。
美容師の場合は仕事で使用した備品や薬剤の費用、宣伝費などは経費として計算できます。
勘定科目は自分で追加できるため、用意された科目にない経費は科目を追加しても大丈夫です。

フリーランスの美容師は自分で税務処理をする必要がある!確定申告に注意

フリーランスの美容師になった場合、必要になるのが確定申告です。
面貸しで働く場合も税務処理をしたうえで確定申告をきちんとしましょう。
確定申告とは所得を自分で計算して税金を納めることです。
美容室と雇用関係を結んで働く場合、美容室が納税してくれますがフリーランスは自分で行わなければいけません。

収めるべき税金があるのに確定申告をしていないと脱税になってしまます。
確定申告の期限を過ぎると納税を延滞したとして、余計に税金を支払わなければいけないこともあります。
フリーランスの美容師として働く場合は確定申告をしてきちんと納税しましょう。

サロン側は面貸しを給与認定されないように注意!

美容室で席数に対して従業員が少ない場合、面貸しをすることもあります。
この時、注意したいのが面貸しに対する税務調査です。

面貸しでの報酬は外注費となるのですが、税務調査で面貸し契約をしている美容師を雇用していると判断されることがあります。
雇用していると判断されると、面貸しを給与認定されて余計な税金がかかるので注意が必要です。

面貸しで雇用していると判断されないためには、フリーランスの美容師との関係を従業員としっかり区別する必要があります。
面貸し契約をした美容師を従業員扱いしないのはもちろんのこと、クレーム対応をしない、道具・薬剤の費用は美容師が出すなど明確に区別しましょう。

【経費・領収書】面貸しで働くときは税金の取り扱いに注意!

面貸しで働くときの税金の取り扱いについてくわしく説明します。

面貸しの売上の管理ってどうするの?経費や領収書の管理が必要?

面貸しで働く際、美容師はレンタル料をサロンに収めます。
この時、サロンに支払う出費は賃借料として経費計上するのが基本です。

サロン側は経費についての請求書を作成し、美容師側はサロン側にレンタル料金を支払いましょう。
面貸しで働く美容師はサロンから領収書をもらい、1年分の領収書を確定申告の際に経費として計上します。

面貸しで働く際、経費として計算できるのは賃借料だけではありません。
仕事で使用した道具や薬剤なども経費として計上できます。
ただし、経費とするためには基本的に領収書が必要になるので注意しましょう。

フリーランスの美容師は経費などの事務処理に注意

フリーランスになると確定申告の必要が出てくるため、売上や経費などの管理を自分でしなければいけません。
そのため、事務処理などの細かい作業が苦手な場合は注意が必要です。

納税の際に税金の処理に漏れがあると後々トラブルに繋がることもあります。
フリーランスの美容師になる際は事前に事務的な処理について調べておくのもおすすめです。
事前にしっかり調べておくことで、確定申告の直前になって慌てることもありません。

面貸しサロンも税金の取り扱いに注意しましょう

面貸しサロンは税金の処理をしないといけないだけでなく、税務署調査にチェックされても大丈夫なようにしておくのが大切です。
税務署は面貸しで働いている美容師が本当に従業員ではないのかを調査します。

もし、面貸しで契約している美容師が従業員と判断された場合、面貸しサロンは所得税と消費税を支払わなければいけなくなります。
従業員と判断されると、雇用契約で発生する所得税の源泉徴収分の金額を支払う必要が出てくるので注意しましょう。
また、給与扱いになると消費税の計算で仕入れ税額控除を受けられません。
美容師を雇用していると判断されれば、控除分を支払わなければいけなくなるのも注意ポイントです。

【保険問題】面貸しで働く美容師には雇用保険や労災保険がない!注意ポイントを解説

面貸しで働く美容師の保険事情についての注意ポイントを解説します。

面貸しで働くフリーランスの美容師には雇用保険や労災保険がない?

面貸しで働いているフリーランスの美容師には雇用保険や労災保険がありません。
基本的に社会保険は国民健康保険に変わるのですが、失業手当や産休などを賄うことが出来ないので注意しましょう。

フリーランスの美容師になると、社会保険に入れないリスクがあることは事前に知っておくことが大切です。
リスクが分かっていれば、事前に対処するための準備ができるので自分でも保険について調べてみてください。
社会保険に入れなくても、国保は保険料が基本的に社保よりも低いのでその分を失業や産休などに備えて貯蓄しておくのもおすすめです。

フリーランスの美容師は個人的に保険に入るのもおすすめ!

フリーランスの美容師の場合、面貸しで働いていると社会保険には基本的には入れませんが個人的に保険に加入することはできます。
フリーランス協会や安田保健センターなどがフリーランス所得補償制度として、けがや病気で働けなくなった時のための保険を販売しています。

もし、急に働けなくなった時のことが心配な場合は個人的に保険を調べてみるのもおすすめです。
美容師としてフリーランスで働くと個人で背負うリスクが増えるため、保険についてもしっかり考えて将来に備えておきましょう。

美容室の面貸しの税務処理は税理士に任せるのもおすすめ!

美容室の面貸しを始める際、フリーランスの美容師の場合は税務処理が必要になります。
自分で領収書などを使って処理するのは大変なので、場合によっては税理士に任せるのもおすすめです。
収入が安定してきて税理士を雇う余裕が出てきた場合は専門家に任せるのも考えてみてください。

とくに収入が増えてくると処理する納める税金も増えます。
確定申告前になって慌ててやろうとしても大変なので、税理士を雇って任せておけば安心です。
また、美容師だけでなくサロン側も面貸しの税務処理をするのは面倒なのでまとめて税理士に任せておくのも良いでしょう。
今回紹介したことを参考に、面貸しを始める前にまずは税務処理について考えてみてください。

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